マイルス・デイヴィス「ビッチェズ・ブリュー」

わたしが愛した猫たち 0 草の竪琴
bitches
私は「ビッチエズ・ブリュー」で、マイルスに裏切られた。世人の高い評価、発売枚数のジャズにしては驚異的な多さ。…悪いのは私の聞き方なのかと思つて、このアルバムを一日中聞いてゐたことがある。それでも好きになれなかつた。そして出した結論は、これは「ジャズ」でもなく、「よい音楽」でもない、である。各々の曲は10分をこえる大作ぞろいだが、長いからいいといふものでもなく、多彩なリズムとやらも虚しく、煩しく聞こえる。逆にこの苦痛からいつ解放されるのかといふ思ひにさせられ、曲が終つた後の静けさがいいと言へばいへる。このアルバムを神棚に奉つて、灯明を上げる人が多いので、敢えて私の偏見を述べてみた。
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